リハビリテーション科
診療内容
リハビリテーション科では医師の指示のもと、発症・受傷・術後早期から介入することにより、患者様の身体的・精神的負担の改善・軽減を図り、社会復帰・家庭復帰を目指すリハビリテーションを行っております。また、入院患者様だけではなく、外来リハビリテーションも行なっており、退院後の生活に不安を抱えている患者様の訓練の継続や、在宅生活を継続して行えるように通院での機能維持訓練、痛みやしびれなどの症状の治療・緩和を目的とした物理療法なども行っております。 理学療法士(PT)45名、作業療法士(OT)17名、言語聴覚士(ST)11名、医療補助員1名、事務1名のスタッフ(令和4年4月現在)が在籍しており、担当制でそれぞれが専門的立場から患者様の訓練・治療に関わっており、協力しながら業務にあたっております。
対象疾患
運動器疾患…運動器リハビリテーション料(Ⅰ)
骨折・変形性関節疾患・靭帯損傷・関節リウマチなどの主に整形外科疾患が対象となります。手術適応となる方は必要に応じ術前より介入し、術後早期から訓練を始めます。家庭・社会復帰に必要な機能訓練、日常生活動作訓練、応用動作訓練などを行うことになります。
脳血管疾患…脳血管リハビリテーション料(Ⅰ)
脳梗塞・脳出血・くも膜下出血・パーキンソン病・脳血管性廃用症候群などの疾患が主に対象となります。急性期・回復期・維持期それぞれの時期と患者様の状態に合わせ、必要に応じベッド上での訓練や実際の生活を想定した環境での訓練など幅広く行うことになります。
呼吸器疾患…呼吸器リハビリテーション料(Ⅰ)
慢性閉塞性肺疾患(COPD)・拘束性肺疾患・肺炎・胸部外科手術前、手術後などの疾患が主に対象となります。呼吸機能全体を把握し、合併症の予防などを目的としての呼吸法の指導や排痰の訓練、呼吸に必要な筋の強化、胸部の可動性や全身持久力の向上を目的とした訓練などを行うことになります。
心臓血管疾患…心大血管リハビリテーション科(Ⅰ)
心筋梗塞、狭心症、心臓手術後、大血管疾患(大動脈解離、解離性大動脈瘤、大血管手術後)、慢性心不全、末梢動脈閉塞性疾患(動脈硬化により下肢の血管が狭くなり、歩行時に痛みが出現する病気)などが対象となります。
心臓病の患者さんが、体力を回復し自信を取り戻し、快適な家庭生活や社会生活に復帰するとともに、再発や再入院を防止することをめざしておこなう総合的活動プログラムのことです。内容として、運動療法と学習活動・生活指導・相談(カウンセリング)などを含みます。
がん疾患…がん患者リハビリテーション科
がんと診断されてから受けるリハビリテーションは一般的に予防期・回復期・維持期・緩和期の4段階に分かれます。
がんと診断されてから治療のどのような時期においても、どのような病状であっても、入院していれば受けることができます。診断された直後から治療・手術等に向けて始める「予防期」、治療による機能・体力低下を回復する目的で受ける「回復期」、再発/転移の時期にはADLを維持し、不動・不活動の予防に「維持期」、症状緩和を中心とした医療が行われるときには「緩和期」と、がんの治療の時期に応じて、リハビリテーション医療の目的や役割が異なります。