内分泌代謝内科

特長・得意分野

内分泌代謝内科では、生活習慣病の代表である糖尿病、高脂血症、肥満症、高尿酸血症など、更には甲状腺疾患、下垂体疾患、副腎疾患などの内分泌疾患の診療を行っています。それぞれの疾患は症状も多彩ですが、豊富な臨床経験を生かして適切に診断し治療を行っています。
当院、内分泌代謝内科は2013年2月に宇都宮市内の民間医療機関としては初めて日本糖尿病学会専門医制度規則に基づく『認定教育施設』に認められました。栃木県の県央地区の新たな医療情報を発信できる専門病院として、また地域住民、他の医療機関にも信頼されるべく質の高い診療をこれからも実践してまいります。
我が国の糖尿病患者さんは年々増加し、最近では国民病とも言えるほど多くの方々を悩ましています。糖尿病は、自覚症状がなくても血糖コントロールが不良のまま数年経過すると、網膜症、腎症、神経障害、さらには心筋梗塞、脳梗塞、閉塞性動脈硬化症等の命にかかわる血管合併症を生じます。健康診断で指摘を受けた方も含め、早期に適切な治療を受けることが望まれます。
当院では、日本糖尿病学会専門医とともに看護師・栄養士・薬剤師・臨床検査技師などの多職種によるチーム医療を実践し、専門的な診療を行っています。
教育入院では、1~2週間のコースがあり、お一人、お一人の患者さんの状態を評価し、個別に治療計画、教育計画を立て、きめ細やかに診療していきます。我々が目指すのは、個々の患者さんの特性に合う、より良い治療法を一緒に考え支援していくことです。糖尿病の勉強会も定期的に開催していて、負担になりやすい食事療法・運動療法・薬物療法を最先端の知識・技術を取り入れながら、具体的に実行しやすい形で提供できるよう心がけています。
また当院入院中で血糖コントロールに難渋する他科入院中の糖尿病患者さんでも、院内連携を通じて血糖管理を行っており、退院後は地域の診療所でも治療が安心して継続できるような病診連携も積極的に行っております。
甲状腺疾患としてバセドウ病、橋本病、甲状腺機能低下症、不妊治療中の甲状腺機能管理などの内科治療が中心となる病気に加え、甲状腺腫瘍性病変へのエコーガイド下吸引細胞診検査も行い迅速診断をしています。
多くの医療機関と密接な連携体制をとっており、手術が必要な場合やバセドウ病のアイソトープ治療も基幹病院、大学病院と連携して診療しています。
今後もより一層診療の質向上に努めてまいりますので、ご支援をよろしくお願いします。

診療体制

糖尿病・脂質異常症・肥満症・メタボリックシンドロームなどの疾患を対象に、全人的診療と科学的根拠による最適な治療の実践に努めつつ、糖尿病専門医が各医療スタッフと連携をとり、きめ細かな診療を行っています。

治療方針

初診の段階で病歴聴取・全身診察のあと、各種血液検査を行い、生活習慣病に関するインタビュー、栄養指導を行います。また細小血管合併症や、虚血性心疾患などの動脈硬化症の精査を行い、早期発見と治療に努めています。

得意分野

2型糖尿病の生活指導と薬物治療、1型糖尿病患者さんの血糖コントロールや生活指導、肥満症・メタボリックシンドロームの生活指導、脂質代謝異常症の精査・治療が得意分野です。

その他

手術前の血糖コントロール管理も行っております。

主な検査と説明

ヘモグロビンA1c

1回の採血で過去1、2ヵ月間の血糖コントロール状態を知る検査です。

グリコアルブミン

過去約2週間の血糖コントロール状態を知る検査です。

経口ブドウ糖負荷検査

75グラムのブドウ糖入り炭酸水を飲み、その前後で血糖値・インスリン値を調べます。判定結果は糖尿病の診断やインスリン抵抗性・インスリン初期分泌能を調べるために用いられます。

連続的血糖モニタリングシステム

皮下に留置したセンサーで組織間質液中のグルコース濃度を最大3日間連続測定し、5分毎に記録します。一日の中での血糖の動きが分かり、気付かれにくい夜間や早朝の低血糖が見つかるなど、詳細な情報を元にした治療の最適化に役立つ検査です。

診療実績

現在、診療科で重点的に診療を行っている疾患、治療方法、検査方法

疾患

  1. 糖尿病
  2. 脂質異常症(高脂血症)
  3. 肥満症
  4. メタボリックシンドローム

治療方法

  1. 食事療法
  2. 運動療法
  3. 薬物(内服)療法
  4. インスリン治療(強化インスリン療法、CSIIを含む)
  5. 糖尿病透析予防指導外来
  6. 糖尿病足外来

検査方法

  1. 血糖値やヘモグロビンA1cの測定
  2. インスリン分泌能やインスリン抵抗性の測定
  3. 合併症の精査(網膜症・腎症・神経障害)
  4. 脂質・アポ蛋白・脂質代謝関連酵素の測定
  5. 連続的血糖モニタリング(CGM)